プロに聞く! やりくり上手になる一人暮らしの節約術

Special

プロに聞く! やりくり上手になる一人暮らしの節約術2019.5.31[プロに聞く!]

一人暮らしは、家計管理も自分一人でやらなくてはなりません。これまでお小遣いやバイト代で好きなものを買うことはあっても、生活費すべてをやりくりしたことはなく困っている人も多いはず。今回は、節約アドバイザーの和田由貴さんに一人暮らしの節約術を教えてもらいました。

STEP1:まずは1カ月の家計を把握しよう!

一人暮らしの家計管理をするのに、節約できるに越したことはありません。節約をするうえでまずやるべきことは、1ヶ月間、何にどれくらいお金をかけているのかを把握することです。節約するにしても、食費や光熱費にいくらかかっているかがわからなければ、予算を立てられないからです。4人家族と一人暮らしの予算は違いますし、人それぞれ何にいくらかかるかも変わってきます。

収支を把握するには、どうしたら?
収支を把握するためは、何にいくらかかったかを記録する必要があります。項目としては、「家賃」「水道光熱費」「通信費」「食費」「日用品代」「交際費」「趣味」などがあげられますが、大ざっぱで構いません。これらが1日どれくらいかかったかを1カ月間記録してみます。記録するのは、家計簿でも構いませんが、面倒に感じられる人は手帳やノート、スマホでも構いません。このとき、レシートから1つ1つ項目を分ける必要もありません。スーパーで買ったものなら食費、ドラッグストアで買ったものなら日用品と分けてしまってOK。1カ月記録をつけることを重視してください。

Column

家計管理におすすめ!
お手軽スマホアプリ「レシーピ」(大日本印刷株式会社)
1カ月の収支を把握するのに便利なのが、スマホの家計簿アプリ。アプリのなかには、銀行口座と紐づけられた本格的なものもありますが、一人暮らしならばシンプルにラフに使えるものがおすすめ。和田さんが監修した「レシーピ」は、レシートをスマホで読み取るだけで、項目も自動的に振り分け。キャラクターが応援してくれて、家計管理を楽しくできます。ぜひ、ダウンロードしてみませんか?
詳しくはこちら https://receipi.jp/

STEP2:食費と光熱費の節約ポイントをチェック

1カ月の予算が立てられたら、何をどれくらい削るかを考えてみます。趣味や交際費にかかるお金は人によって変わってくるため、食費と水道光熱費の節約ポイントを伝授します。

食費を節約するには?
食費を減らす最大のポイントは、自炊をすること。一人暮らしなら外食のほうが安上がり、という声もありそうですが、そんなことはありません。外食には材料費だけでなく、人件費も家賃もかかっていて、それが上乗せされているからです。自炊を続けるためには、とにかく自炊のハードルをさげるのがポイント。チェックしてみましょう!

いつでもごはんを炊いておく

自炊の基本はごはんを炊いておくこと。ごはんさえあれば、惣菜のコロッケや納豆でもあれば十分に食事になります。昼食もお弁当までつくれなくても、ごはんだけ炊いて持っていっておかずだけ買ってもOK。帰りが遅くなると面倒になって夕食を外食ですませがちですが、タイマーで炊いておけば自宅で食べる動機になります。余ったら冷凍することもできるので、ごはんを炊くクセをつけましょう。

いつでもごはんを炊いておく

食材や調味料はミニサイズを購入

野菜にしても、肉類にしてもまとめ買いしたほうが確かにお得です。調味料も大きいサイズが割安ですが、途中で風味が変わってしまうことも。結果として、使い切れずに捨ててしまい、罪悪感を持ったことはないでしょうか? 実は自炊の挫折理由は、この罪悪感にもあります。これを防ぐために、食材や調味料は使い切れるミニサイズを購入するのがコツです。

食材や調味料はミニサイズを購入

カット野菜や冷凍野菜を利用する

野菜は冷凍できるものや保存がきく根菜類なら、購入しても大丈夫ですが、レタスなどの葉物野菜はすぐにダメになってしまいます。野菜を買う場合は、一人暮らしでも使い切れるカット野菜や冷凍野菜が◎。特に冷凍野菜は、洋風ミックスや和風ミックスといったたくさんの野菜がカットされて入っているものが便利。筑前煮や野菜炒めで一度に使う方法もありますが、作りたい料理にあわせて単品だけおかずに加える使い方もできます。朝食やお弁当にもおすすめです。

カット野菜や冷凍野菜を利用する
水道光熱費を節約するには?
水道光熱費とは、水道代・電気代・ガス代のことです。これらは、別々にかかりますが、節約のコツはたった1つ。それは、熱を発するものにはお金がかかる、と覚えておくこと。たとえば、水をお湯にするには、同じ量で3倍の費用がかかります。蛇口をひねって、水をお湯に変えると、それだけお金がかかっているのです。温水便座、電気ポット、炊飯器の保温、乾燥機などの使用もお金がかかります。お湯を使う場合は流しっぱなしにしない、保温家電はできるだけ使用時間をへらすようにしましょう。

STEP3:和田さんが教える、最新・節約テクニック

使うだけで節約できるおすすめグッズ

節水シャワーヘッド

シャワーのお湯は一度止めるとまたお湯が出るまで時間がかかる場合があるので、つい流しっぱなしに。手元に止水ボタンのあるシャワーヘッドは、お湯を使う量が減らせます。シャワーは1日1分とめるだけで年間3000円くらいの節約効果があるといわれています。シャワーヘッドは2000円程度で購入できます。

いつでもごはんを炊いておく

コンセントタイマー

スイッチが入る時間と切れる時間を設定できるコンセント。女性の一人暮らしだと、防犯のために電気をつけっぱなしにするという人がいますが、電気代がもったいないですよね。コンセントタイマーがあれば夕方になると電気がつく設定にできるので、ムダがありません。ほかにも炊飯器の保温スイッチや温水便座に使うこともできます。

ポイントの取りこぼしは、アプリで防止
ポイントにとらわれすぎてムダな買い物をするのはやめたほうがいいですが、せっかくもらえるポイントを取りのがすのはくやしいもの。だからといってポイントカードでお財布をパンパンにするのも考えもの。そんな人におすすめなのが、ポイントカードをまとめられるアプリ。「Stocard」「スマホサイフ」といったアプリがあります。
QRコード決済は、今使わなきゃ損
「LINE PAY」「PayPay」「楽天ペイ」「メルペイ」といったQRコード決済が普及しつつあります。これらは、今普及をすすめるためにかなりお得なキャンペーンを打っています。100億円を還元したPayPay祭りは記憶に新しいところ。それだけではなく、他社を含めて現在も買い物が20%オフになったり、コンビニの唐揚げが11円で買えたりするキャンペーンをひそかにやっています。もちろんこれは今だけのサービス。このキャンペーンにのらない手はありません。

一人暮らしの節約術は、家族で暮らす世帯の節約術とは違っていることがわかりました。教えてもらった方法は、どれも無理なく始められるもの。今から始めれば、1年後には貯金がたまって好きなことに使えるかもしれませんよ!

教えてくれたのは…?
  • 和田由貴さん
  • 和田由貴さん

    節約アドバイザー/消費生活や家電製品、食生活など、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活動。私生活では2児の母で、2人とも一人暮らしを実践中とか。メディア出演多数。